#1 熱が出たときのけいれん
初めまして。ぼじーといいます。
都内某所で小児科医をしている医者4年目のまだまだ駆け出し小児科医です。
出身は九州です。宜しくお願いします。
日々の勉強のアウトプットの場所としてブログを作ってみました。
初期研修医の子たちの疑問解決。お母さん、お父さんの質問に答えられるブログにしたいと思っています。
※あくまで一人の小児科医の意見ですのでこのブログの情報をどこまで信じるからは各自の責任でお願いします。
※基本的に質問に答える形でやっていこうと思います
※コメントで質問書いてくれるとめちゃくちゃうれしいです。
さて、記念すべき第1回は「熱が出た時のけいれん」についてです。
今回の質問者は初期研修医のA君
「けいれんって怖いっす。しかもなんか使用する薬色々あって覚えれないっす。」
その通りですね。本当に色々書いてます。この薬でだめならこれ、それでもだめならこれ・・・みたいな。
こういうのは自分なりのレジメンを作ってしまうのが一番だと思います。ガイドライン全部覚えるのも素敵ですが、結局てんぱって思い出せません。これ!っていうプロトコールを作っておいたほうが絶対いいです。(一般名、商品名まざってますけど気にしないでください。)
僕の場合は
■第一選択:ミダゾラム(1アンプル:2ml:10㎎)
・ミダゾラム1A(2ml)+生食8ml=1㎎/mlに組成するようNsさんに依頼。
・0.15㎎/kgをiv。とまんなかったら0.3㎎/kgをiv。とまんなかったら次の薬試す!
■第二選択:ホストイン(1バイアル:10ml:750㎎)
・22.5mg/kgをDIV:3㎎/kg/分 or 150mg/分の内低いほうを超えないように投与。
・ホスフェニトイン使うときに研修医の子が「計算がー!!!!」って言ってました。
⇒よーく見て。50㎏の人だと体重換算で150㎎/分。30㎏の人だと90㎎/分。んで低い方を超えないように・・・ってことは・・・小児科では基本的に3mg/kg/分で投与すればおっけ!
■第三選択(1バイアル:500㎎:20ml)
イソゾール0.1ml/kgをiv 3回まで繰り返す。それ以上は挿管とかなったら怖いから応援呼びましょう。
初期対応としてはこれで十分でしょう。ってかこれでとまらんかったら神経内科の先生呼びましょう。もしくは転院搬送しましょう。
~リアルタイムの心境~
症例1:熱+けいれんが10分持続。病院に救急搬送された時もまだけいれん。
①わー、まだけいれんしとるやん。酸素化も85%やし。酸素酸素・・・
②よしとりあえず酸素化は94%。けいれんとめな。
③ミダゾラム1A+生食8mlでといてください!
④ルート確保、ルート確保・・・ふーよかった点滴はいった。
⑤お母さん、体重何Kgですか?10㎏?ありがとうございます(計算も楽でありがとうございます)
⑥ミダゾラム1.5mlうちまーす・・・ちょっと様子見・・・とまらんやん!
⑦ミダゾラム3mlうちまーす・・・さすがにとまるやろ・・・やば、とまらん・・・
⑧ホストイン用意してください!計算計算・・・
⑨10㎏やから225㎎。10ml:750㎎=xml:225㎎・・・X=3ml!!
⑩3ml吸って!投与します!!
「先生!投与速度は!?」
⑪えーと・・・10㎏やろ・・・30mg/分やから・・・7分30秒か!まあええわ!8分!
8分で投与中(ホストインって効くのに少し時間かかるけん嫌、心臓に悪い・・・)
~8分後~
⑫とまらんやん!イソゾール溶解して!
⑬0.1mlうつよー!ほい!・・・おー止まった!!!!よかったー!!!!
って感じです。
こつとしてはとにかくレジメン!!
①ミダゾラム0.15mg/kg⇒0.3mg/kg
②ホストイン22.5㎎/kg(10㎏で7分30秒やからそこから比で計算してもいいね)
③イソゾール0.1ml/kg
って感じ!とにかく反復してやっていきましょう!
こんな感じでやっていこうかと思います。
途中模索しながら形式かえるかもしれません。
まあ頑張っていきましょう!